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【公営企業会計】令和6年4月~5月末までの会計に係る業務のメニューの重要度を認識していますか

コラム 2024.02.04

今年度のうちに新しい会計制度に対する準備は進めていらっしゃることと思いますが、4月から具体的に「何ができないといけないか」を正しく認識できているでしょうか。

正直、会計の専門家から見て、令和6年4月〜5月末までに必要な業務の難易度と量は、現場のご担当者が試行錯誤しながらやれる範疇を超えていると思います。
前の決算をやりながら、並行して新年度の新しい会計をやらないといけない、というのも、忙しい現場のご担当者が行うには厳しい部分です。

いざ新年度が始まって焦らないために、なるべく早い時点で対策が必要です。

財政措置やアドバイザー制度などの申請はぜひ利用していただきたいのですが、その重要度をまずは認識していただきたい、というのがフリーフライトの本音です。

このコラムでは、令和6年4月〜5月末までの会計に係る業務のメニュー「初年度運用及び定着化業務支援」について解説します。

1)令和5年度特別会計打切り決算の検証

特別会計の打ち切り決算は4月にならないと確定できないため、その実務とその検証は4月に行う必要があります。
3月末までは既存のコンサル業者が作成したものがあったとしても、予定や概算止まり。その先は自分達で確定しないといけません。
数値や分析・判断が、本当に正しいのか不安なまま運用することは、事業経営において、とても大きなリスクです。
もし4月から会計に係る業務の支援をどこからも受けられない状況にあるとしたら、早急に対策が必要です。

2)開始固定資産台帳と新年度計上基準の検証

打切り決算の結果における開始固定資産台帳の確定と、その内容の検証は必ずやっておかないといけません。事業開始時点においては資本金と同様の経営資源であるため、適正な評価でなければなりません。
さらに、新しい計上基準を適切に定義することが重要であり、資本的支出の判断がポイントになります。

3)公営企業会計システム開始データ調整等

新年度分の起債の償還に対して、一般会計繰入金の充当問題を認識・理解して、処理方法を選択して定義します。
これをしないと、毎年担当者が変わるごとに会計処理が変わってしまうという大きなリスクを抱えてしまうことになります。
また、それに伴うデータ調整等も行います。

4)開始財務諸表の検証

前年度の打切り決算の結果と、新年度開始データの数値の整合性が取れているかを検証します。
システムの設定が適正かどうかの検証も行います。
システムの設定漏れによる不整合は意外と多く、見落とすと会計規律として成立しなくなるため、初年度の検証が不可欠です。

5)令和6年度の補正予算に係る業務支援

補正予算に係るシステムのオペレーションには注意が必要です。
現時点で発生していないため、既存のコンサル業者やシステムベンダーから説明されていない場合が多い部分で、いざその時になって追加の支援を受けようと思っても予算がなければ厳しいのが現実です。
特に予定財務諸表の更新は、簿記に精通していないと容易ではありません。
通常、財務諸表は決算調製で作成しますが、予定財務諸表は予算編成に応じて当年度末予想として調製しなければいけません。

4月になって混乱する自治体が多いことは国も認識しており、そのために財政措置やアドバイザー制度の活用を推進しています。
フリーフライトは、それらの制度を踏まえた上で、最適な支援を提供いたします。

適正な会計制度の運用のため、ぜひ早めにご準備ください。

ご相談はお問い合わせフォームより承っております。

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